能力主義と企業社会
今の企業の問題について研究者はどう分析しているのか気になって読んでみた。現在の労働者は、(A)組織で成果を出すタイプ(B)個人で成果を出すタイプ(C)非正規雇用労働者の三タイプに分かれつつあるが、現在の世の中は、(B)に該当する個人の能力が重要視される世の中になりつつ、(A)タイプ、(C)タイプには辛い世の中になっている。だから会社は個人の能力が低い労働者が過ごしやすい世の中にすべきだという主張。
これからは組織の能力よりも個人の能力で生きる時代になるという意見には同意。しかし、個人の能力が低い層を擁護すべきだという意見は擁護すべき層はどの層かというのももう少し検討すべきだと感じる。何故なら今の世の中で問題なのは、低所得で重労働なワーキングプアの層がいる一方で仕事をしないながらも高収入でノンワーキングリッチが利潤を貪っている不公平な社会構造になっていることだと感じるからである。個人の能力が低いということでその層無条件で擁護すると、ノンワーキングリッチにあたる層がますます利益を貪り、不公平が増大する可能性がある。
しかしいずれにせよ今の業界はおかしい。それから身を守るためには、今は個々が自己研鑚を図るしか道が残されていないように思う。
- 作者: 熊沢誠
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/02/20
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
I read the book about the skill and fee. I agree in several points but I think that the detailed concern is needed in the proposal of the current solution.