ひきこもりと家族トラウマ

文章構成がわかりやすく内容も面白い本だった。ひきこもりの原因は、ひきこもりになったものが幼少時代に親から十分に愛情をけなかったためであるという説を出している。巨人の星星一徹は自分のワガママを子供に押し付ける典型的なひきこもりを招く親だそうだ。そして、これは個々の家族の問題というよりも、日本という社会性の問題であるとも提示している。日本は没個性、指示待ち人間が喜ばれるので親は子供に対し、何も不満を言わずに自分の言う通りにすることを望む。こういった人たちが褒められるような社会形態ではひきこもりは無くならないと述べている。
個人的には、目上の人を敬いましょうという道徳を尊重する社会自体は悪くは無いと思っている。しかしその敬われる階層にあたる人たちが増長し、目下に大して尊大で理不尽で無責任な態度を取るようになったから社会がおかしくなっているのではないかと思う。つまり今の社会を牽引する中高年世代におかしいのが多いからこうなったのではないか。そして中高年の世代におかしいのが多いのは、商業主義のマスコミにより歪んだステレオタイプの情報を刷り込まれたからではないかと考えている。ネットによりマスコミに踊らされなくなった今の若者の方がよほどものの考え方がしっかりしているように思う。

ひきこもりと家族トラウマ (生活人新書)

ひきこもりと家族トラウマ (生活人新書)

This book is about "Hikikomori" in Japan. "Hikikomori" means the peple who cannot communicate with person and continue staying their home all day. The author say the reason comes from the culture in Japan. I partially agree with that. But I think that the main reason of the current problem is the uncontious and unresponsibile attitude of older people.