蟹工船

小林多喜二蟹工船青空文庫にて読んだ。プロレタリア文学の代表作といわれる作品である。微熱であまり頭が動かないので興味深かった点をメモだけしておこう。小林多喜二は29歳で特高警察に殺されたそうだ。私よりも若いじゃないか…。

  • 蟹工船の作業が苛酷だったのは作業監督のノルマと罰則があったためであり、作業自体はそんなに非人道的のものででは無いように思えた。作業監督が温厚であったら良い仕事だったろうに。
  • 蟹工船には学生が結構乗っていたことに驚く。当時の学生というと帝大生だ。てっとりばやい金儲けの手段という口車に乗ってしまいカムチャツカまで来てしまったようだ。
  • 作業監督の演説の中で、「この蟹工船の作業は単なる作業ではない。日本とロシアとの戦争だ。我々は日本の食糧難を救う為に先陣を切って行動を起こしているのだ」というような文言があったが、監督の非人道的な所を抜きにしてこれは良い演説文句だと思った。自分の仕事の異義を国を救うところまで昇華しているのが良い
  • 会社側のプロパガンダ映画で、作業を真面目にしているとそのうち作業長になり、最後には社長になれるという内容のものがあったのだが、作業員がそれに対して、これが本当だったら俺は今ごろかなりの所までいってるはずさと言っていたところが興味深い。このやりとりは今の会社でも当てはまりそうだ。

I read a book named "Kani-Kousen". The above is a review of the book.