8:2の法則と現代の構造不況

学生時代資料館通いをしていた時、「もう大学に受かったのに何でそこまでして勉強するの?」と同じ大学の学生に言われムカっと来たことがある。高学歴と言われる大学であってもその程度のモチベーションしかない学生はごろごろいる。企業の中でも「別に提案してもしなくても給料が一緒だったら別に提案しなくて良くね?」というスタンスの人を多く見かける。これらに共通するのは、権益が得られる位置に立ったその瞬間に、やる気をなくすことである(ここでいう権益は大学の場合は学歴、企業の正社員は給料)。私の感覚では、全体の母集団のほとんどがやる気をなくす傾向にある。社会科学の分野では「パレートの法則」、「8:2の法則」とも言われる。ある組織の成果はその組織の2割によって成り立っていて、残りの8割は何もしていないというやつだ。
短期的に見ればそれでも組織は成り立つかもしれないが、これに年功序列、終身雇用が加わると長期的な組織の運用が危うくなる。何もしていない彼ら8割の給料が時が経つごとに上がり、そして彼らの役職も上がり、彼らはいずれ管理職になる。何もしていなかった8割がリーダになってやることは「丸投げ」だ。すべての業務はすべて他人に任せ、自分は依然何もせず高い給料を搾取する。他の8割も皆同じように搾取し続けているので自分がおかしいことには気づかない。
これが今の日本の会社組織の現状だ。中高年世代が何もせず高い役職で高い給料を搾取しつづけ、やる気のある若者の雇用を阻害している。そして彼らは自分たちが異常なことに気づいていない。

The low of Preto low may work fine in short term. But in long term, it causes the serious problem. The typical example is current employment issue in Japan.