バレエの2つの側面

50歳近くでバレエを始めて半年になる男性の方が、バレエを始めて本当に良かったとtweetされていた。その気持ち分かるな。姿勢、体型が変わっていく上に学ぶことが多い。私も5年以上やっているけどまだまだ学び足りない。第一、社会人になってから自分自身の動きを他人に見てもらってフィードバックしてもらうという機会なんて普通ありえないだろう?バレエの世界ではそれがある。そしてその機会を一生持つことが出来るのだ。
そういえば以前大学時代の友人と飲んだとき、今のうちは男性がバレエやっていてもいいかもしれないけど年を取ってからも続けていると変態と思われるかも…と言われた。その気持ちも分かる。私も客観的に見てバレエは万人にお勧めできない趣味だと思う。だって一般的にバレエに関するイメージというのがレオタードにチュチュにトゥシューズという女性の衣装だろう。そのイメージで取られると変態と言われてもしょうがない。しかし実際のレッスンでフォーカスされるのは衣装ではなくあくまでも体のポジショニングとムーブメントである。そのためそういう衣装に憧れて入った女性が実際のレッスンを受けて当初のイメージと違うことに失望してやめる人も多い。
男性舞踊家の勅使河原三郎はバレエには二つの側面があるとして、以下のように語っていた。

クラシックバレエのメソッドは、数学的な考え方から成立っている。
数学は、係数や、掛け算によって、無限の拡がりがある。数学によって位置がきまる。
このため肯定的な言い方をすれば、さまざまなものに応用がきく。
いろいろなものに適応(adapt)できる。
簡単に順応できる。

・クラシックバレエは、はっきり2つに分けることができる。

1.体の動かし方としての、メソッドとしての、クラシック。
2.チャイコフスキーを代表とする演目としての、クラシック。

前者は600年の歴史がある。
後者はまだ新しい。歴史が浅い。

前者について大変尊重する気持ちがある。

大体私のイメージと重なる。私もバレエは体の動かし方の方法論と捕らえ数学的で理系に向いていると感じている。もちろん演目の側面も尊重しているが、私にとっての舞台鑑賞は匠のムーブメントを堪能する場になっていることは否定出来ない。

Male Dancer, Saburo Teshigawara said that there are two aspect in ballet. One is the method of movement, the other is the performance on the stage. He admire the first one and he feels that the movements of ballet is mathematical. I agree with his opinion. I also like the first aspect and it matches pretty well for scientists.