古いタイプのマネージャ

帰国後に入った新しい組織は、前の組織以上に官僚的だと感じていたが、実際組織の中が分かってくると想像以上に酷い。未だに部下に主従関係を強いるマネージャ達がごろごろしているというのは恐るべき組織だと思う。幸い直属のマネージャは部下の意思を尊重する方である良い方であるのだが、いかんせん他のマネージャ達が別グループの部下を自分のプロジェクトに巻き込もうと干渉してくるのでマネージメント体制などあってないようなものだ。自分の身は自分で守るしかない。
古いタイプのマネージャは、「部下は自分の思いで勝手に動いてはいけない。マネージャの指示のもと、マネージャに言われたことだけをやれ。」という考え方がまだ支配的のようだ。部下が別のことを言い出すと「組織、会社から出て行け」と恫喝するタイプがおおい。後そういうマネージャは売り込み方も放漫になりがちだ。「我々は顧客と主従関係になってはいけない。ともに未来を築くパートナーとして顧客と対等な立場になるべきだ」とか表面的には格好良いことを言っているが、それで顧客に放漫な態度を取り続けていると顧客はもっとマシな競合に流れてしまうだろう。古いタイプのマネージャのやり方が通用するのは、昔のバブル期のような売り手市場の時だけだ。今は絶対的な買い手市場なのだから、現実を見据えてもっと謙虚な姿勢でビジネスにのぞまないといけないと思うのだが。
後彼らがもう一つ見誤っているのは、売り手市場、買い手市場の相互作用は何もビジネスだけではなく、うちの組織内にもあるということだ。それはマネージャが多勢を占める中高年世代を売り手、若者を買い手とすると、今の組織内は若者の絶対的な買い手市場になっているということだ。組織の高齢化で中高年世代が占める比率が増大し、実働部隊の若い世代が絶対的に不足しており、マネージャ達が組織内の若者を取り合う構図となっている。(だからマネージャ達が他グループの若者に干渉することになる)「あのプロジェクト、予算はついたけど実働する人がいない」というのはたびたび聞かれる。組織全体では人余りのはずなのに、プロジェクトでは常に人が足りないという奇妙な状況になっている。古いタイプのマネージャは、ビジネスでも、組織内でも、自分はまだ売り手市場にいると誤った認識をしており、この現実を認めようとしていない。幸い私は実働部隊の立場であり、組織の市場の中では優位な立場にいる。需要はいろいろなところからあるので私のスタイルがいろいろな方面から非難されたとしても自分のスタイルを貫くべきだろう。

I'm thinking about the current human community of my organization..