コンサルティングとは何か

コンサルティングとは何か (PHPビジネス新書)

コンサルティングとは何か (PHPビジネス新書)

国内初の戦略コンサルであるドリームインキュベータの創業者で元BCG日本代表の堀紘一氏の書籍。正直私はこの人が好きではない。過去にこの人は「サラリーマンなんて今すぐ辞めなさい」、「一番いいのはサラリーマン」という矛盾したタイトルで書籍群を出しているがはっきり言って読者をバカにしているだろう。しかもTVでもこの人が討論相手をバカにしている様子が時折話題になっているが、そういう不誠実な態度をとても不愉快に感じる。だからコンサルは嫌いなのだ。しかし先入観を除いて感想をいうとこの本はコンサルの時代背景、アメリカと日本のコンサルの違い、コンサルの業務内容、コンサルに必要なスキルセット、コンサルの能力が高い理由(up or go)についてうまくまとめられている本だと思う。
また、この本の主張は、「貴方の会社の経営戦略部門は、正社員というぬるま湯と政治的なしがらみでパフォーマンスが出せていないでしょう?だからこの人数を減らして、減らした分のお金を使って戦略コンサルにアウトソースするのが一番ベストですよ」と言っているように思う。確かに会社のお荷物となるホワイトカラーの削減という意味では良いと思うが、それでも一ヶ月三千万円という価格はローディングコストが高すぎるから余程のメリットが無い限り導入するのは危険だろうな。我々社内の人間がこういった外部の知識を書籍やインターネットで入手して自分で勉強することで自分達でコンサルのノウハウを取得することも大事ではないか。私はエンジニアだけど、エンジニアリングに拘らず、マネジメントやマーケティングの技術も勉強したいと思うし、実際にHarverd Business ReviewやManagement Sciense系の学者の著作を読んだりもしている。正直他人をバカにするコンサルにスキルで負けたくないと思う。
後著作の中の以下の主張には非常に同意である。今の企業の癌は残念ながらバブル、団塊の中高年世代が占める管理職層にあるだろう。

現場観と全体観という意味で一番たちが悪いのは、本社の常務から部課長クラスのエリートミドルだ。彼らには、多くの場合、現場観もなければ全体観もない。だから相当に始末が悪い。日本の企業からこういった管理職がいなくなれば、多くの企業の業績は、相当上向くに違いないと私は信じているし、そう考えている社長も実は多い。

I read the book about consulting. I don't like the author because his behavior looks arrogant. However, this book is informative to understand the history, work, culture, and fee of consulting.